障害があるから「大目にみる」は配慮ではなく、ただの「ひいき」




「障害があるから大目に見よう」というのは、配慮とは違います。
でもそれが配慮とされてしまっている場面が少なからずあると、発達障害の子供を育てていて思っています。

本来は障害者・健常者とラインを引いてしまうことが、こういった配慮とは言えないひいきのようなことを引き起こしてしまっている。
配慮とひいきをはき違えてしまっているのではないかと。

 

「ただ怒ること」はお互いにいいことがない

先日私あてにこんな質問が届きました。
答えになっているかわからないけど、100文字の回答では伝えきれないのでここに書き留めておきます。

「悪いことをするADHDのお友達を怒るべきか、大目にみるかどちらか。」という質問です。
私はどちらもお互いのためにはならないと答えました。

その悪いことがどんなことかにもよりますが。

 


私の息子が発達障害の診断を受けたとき、当時の病院の先生にこう言われました。
「怒らない子育てを心がけて欲しい」と。

最初は正直意味がわかりませんでした。
怒らないとわからないこともある思っていたからです。

でも、この一言でハッとさせられました。

「怒られたときは、怒られたという事実しか頭に残らない。特に子供はなぜ怒られたのか、何が良くなかったのかよりも、怒られたことだけが残ってしまう」と。

「怒ること自体があまり意味のないこと」だと。
叱ると怒るはまったくの別物であると。

私自身もこの先生の言葉を聞いて、自分が子供のころのことを思い出してみて。
昔父親に怒られたことがトラウマにもなっていて。

場面緘黙症かもしれない。ずっとあがり症だと思ってきた私の経験談

2017.02.22

それ以来「怒らない子育て」を心がけています。
でもたまに感情に任せて怒ってしまうこともあるので、難しいなあと思っています。

 

「なぜダメなのか」をまず伝えることが大事

だからお友達が悪いことをすることに対して怒ることで対処するよりは、「どうしてそれが悪いことなのか」ということを理解してもらう必要があります。

ここがなかなか難しい部分ではありますが、私の経験談を例にあげてみます。
息子はADHDではなくASD(自閉スペクトラム症)です。

悪いことをして、私が感情に任せて怒ってしまったときは、余計に悪い方向へ行ってしまいます。
きっとイライラを助長させてしまうんですね。だから逆効果になってしまい、収拾がつかなくなることも。

ここで怒らずに「なぜそれが悪いことなのか」を冷静に伝える。
問題行動があるときは、まず気持ちを落ち着けること(クールダウン)が一番大事です。

落ち着いていなければ、何を言っても頭には入りません。
これがすごく難しかったりするし、すぐには話を聞いてくれないときもあります。

だからときには面倒になることもあります。
「とりあえず大目にみておけばいいか、悪いことしても目をつぶろう」と思うときもありました。

でも結果的に、怒ることも大目にみることも、お互いのためにはなっていなくて。

怒ればどちらもイヤな気分だし、大目にみても我慢しなきゃならないし、なぜ悪いことなのかというのを相手がいつまでもわからないままで。

我慢することはまるく収まるようで、どちらにとってもいい影響がない気がします。

 

「ずるい」「大目に見る」は結局、差別的な気持ちから生まれる

「障害があるから仕方ない」「障害があるから大目にみよう」というのは、実は作り出されてしまっている部分でもあって。
例えば精神障害者が何か事件を起こしたとき、「責任能力があるかどうか」というのが争点になります。

責任能力がないと判断された場合、どんなに悪いことでも刑は軽くなります。
精神障害があることが理由で、大目にみることがまかり通ってしまうこともあるのです。
私はすごくおかしいと思っています。

言い方は悪いかもしれないけど、結局は社会そのものが健常者と障害者という隔たりを作ってしまっていて。

健常者の方が障害者に対して「ずるい」という気持ちを持ってしまうのも、この隔たりが原因だと思っています。

恥ずかしながら私も、息子の障害がわかるまで…いやわかってからもしばらく、どこか色々「ひいき」されるのが当たり前だと思っていました。

でもそれはおかしい、そういう気持ちが結局差別を生んでしまっているんじゃないかとのちに気づきました。

中には「こっちは障害者なんだから」と主張する人もいます。
私はそれは違うと思っていて。
どんなに悪いことをしても「障害者だから大目にみる」ということは、「配慮」ではなく「えこひいき」と同じ

「配慮」と「ひいき」はまったくの別物。
でもごちゃまぜになってしまっているというのが、今の健常者と障害者の隔たりではないかなと思っています。

だから相手が悪いことをしたら、それがまず「なぜ悪いことなのか」というのを理解してもらわなければ、怒っても大目にみても意味がない。

もしかしたらどんな言い方をしても理解してもらえないかもしれません。
そういうときは一人で対処するのではなく、相談できる人や信頼できる大人を身近に見つけることも大事です。

うまく伝えられず、すみません。
答えになってないかもしれないけど…伝わっていたらいいな。
いいお友達関係になれること、祈っています。



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